(先にこっちを読まないとたぶんなんのこっちゃになる)
(大好きだった人たちのやり方を責めたり否定したりする意図は一切ないです)
「好きな歌手は?」
この質問に躊躇いなく答えられなかった自分が嫌いだった。
あの頃の私がいちばん大好きで、応援したいと思った7人は2009年3月1日以降、世間から見たらもうJ Soul Brothersじゃなくて「EXILEになった人たち」だった。
説明する度にあの日の悲しみを自分で自分に突きつけている気分になってしまっていた。
でも「EXILEです」って答えるのも違うくて、ずっと苦しかった。
あれから15年が経つ。
その間にいろいろなことがあって、彼らから離れることを選んで、斉藤壮馬さんの言葉と音楽に出会って、呪いが解けて、今年Sexy Zoneへの好きに気づいた。
残された時間は少なかったけど、それでも応援するって決めて、たいしたことができたわけじゃなかったけど、すごく楽しい2ヶ月だった。
最後の配信ライブではFC限定のパートにサプライズでマリウスが出てきて最後に5人で歌ってくれて、パズルが完成して、あんなに綺麗な終わりを見せてもらえるんだって感動した。
泣いている時間よりも笑ってる時間の方が多くて、しあわせな卒業式だった。
明日からもきっと、これからの5人の道をちゃんと応援できそうだなって思った。
そして迎えた次の日。
正直、新メンバーオーディションはいろいろ予想していた中でいちばん外れてほしい展開だった。
「“また”か」って思ってしまった。
だって、どうしてもいろいろと重ねてしまう。
さすがにあの頃と違って年齢もオタク経験値もだいぶ重ねたので、理解も納得もできる選択だとは結構すんなり思ったけど、それを飲み込めるかは別の話。
どうしたいかを今すぐに決める必要もないって思えたけど、やっぱり上手に応援できないかもしれないと弱気になった。
その更に次の日、風磨くんがインスタで質問箱をやり始めた。
どうして彼にそんなことが言えるのかってものから、私が感じてる気持ちに近いものまで、いろんな声が彼に届く。
「離れていきそうなファンのことはどう思う?」
「3人のまま続けてほしかった」
「どうしても着いて行けない。ごめんなさい」
そんな声に風磨くんはこう答えていた。
「それでも着いてきてほしい」
「そのために向き合います」
「その気持ちになるのも普通だと思います」
「諦めません」
「必ず受け入れてもらえるように」
15年前、「EXILEになれて嬉しい」と語る彼らと、さみしくて悲しい気持ちから抜け出せない自分に温度差を感じてしまって辛かった。
「反対したり受け入れられなかったりする人の意見は雑音だって言ってるらしい」って、今思えば根も葉もなかった言葉に傷ついていた。
置いていかれないようにするためには100%前向きにならなきゃいけないと思っていた。
そんな私に風磨くんの言葉は鮮烈に、まっすぐに届いた。
今の私だけじゃなくて、大泣きしていた15年前の私の手も一緒に掴んで引き寄せてくれたような、そんな感覚がした。
あの頃とは違う種類の涙が溢れて止まらなかった。
本当の本当に全員を納得させて連れて行くのはきっと難しい。
だけど、そのくらいの気持ちで真摯に向き合ってくれるのが分かったのがうれしかった。
風磨くんだけじゃなくて、聡くんも勝利くんも丁寧に丁寧に寄り添ってくれている。
3人とも、あの頃の私が欲しかった言葉、受け取れていなかったかもしれない言葉を持ちきれないくらいたくさんたくさん渡してきてくれる。
最終的に私の気持ちがどうなるかは分からないけど、ちゃんと受け取りたいし、向き合いたいし、応援したいと思えた。
それから、新しいグループ名の綴り、そこに込められた意味。
これからtimeleszを好きになる人たちにも、宝箱の中にいる5人にたどり着いてほしいってことでいいんだよね。
宝箱に仕舞われたからって「好きだった」って過去形にするんじゃなくて「好き」って言い続けていいよね。
ド新規がなにを言ってるんだって感じかもだけど。
だって手に入れたけどまだ見られてない映像も、手に入れられてないけど見たい映像もいっぱいあるし、見たらもっと好きになっちゃうだろうし。
「好きなものは好きって言っていきましょう!」って壮馬さんも言ってたし。
「好きな歌手は?」って聞かれたときに、なんの躊躇いもなく「J Soul Brothersです」って答えられなった自分が嫌いだった。
「J Soul Brothersってなんで3代目なの?」って聞かれたときに悲しいの気持ちが勝ってしまう自分が嫌だった。
私が本当にしまいこむのはあの頃の嫌いだった私自身。
前向きな気持ちだけじゃなくて、さみしさも不安も持ったままだけど、ぜんぶが本当の気持ちだから。
ぜんぶを抱えたまんま、その上で今度はちゃんと「好き」って言っていく。
「好きなアイドルは?」って聞かれたらなんの躊躇いもなくSexy Zoneの名前も挙げるし、その上でtimeleszも彼らのでっかい挑戦も、もちろん中島健人もマリウス葉も応援する。
そして「timeleszの綴りってなんで最後がzなの?」って聞かれたときには大好きな5人の話をしよう。
私と彼らが一緒に過ごした2ヶ月間と、これからも私が知っていく彼らが過ごした12年間の話を。
「ついてきてほしい」を伝えられる度に思い出す。
大好きだったあの人がいつぞやブログに書いていた言葉。
「ついていく」の最上級。
あの人に渡すことは、もう叶わない言葉。
この言葉を渡したい人たちを私はずっと、もう一度見つけたかったのかなぁ、なんて思う。
だからtimeleszの秒針になれたって心から思えるその日がきたら、絶対に絶対に伝えよう。